【第5713号】
　月に1度の「ニュースと論評」の時間です。
　7月15日の追い山で千代流の舁き手の男性が舁き山の下敷きになって死亡したのは、まことに痛ましいことでした。鎌倉時代にはじまった博多祇園山笠の長い歴史の中で、おそらく初めてのことだそうです。
　千代流の舁き山は櫛田神社を出るときに台上がりが2人転落する映像が残っていて、コンディション調整がうまくいっていなかったものと思われます。
　ところが、この事故のあと、ネットには舁き山の人形師を問題視したり、犠牲になった男性の過去の行動を批判したりする書きこみが少なからず見られました。このような書きこみは、事故の再発防止には何の役にも立ちません。大切なのは、このような事故を再び起こさないための方策をみんなで考えることだと思うのですが。