僕は野良猫です。
撫でてくれる人はたくさんいました。
拾ってくれた人は少ないです。
拾われても幸せが怖くてある日逃げ出す僕です。
今のご主人様は
僕を懐かせるまでは必死でした。
懐いたら全然構ってくれません。
懐いたから大丈夫だと思ってるのかしら。
たまには沢山撫でて欲しいよ。
ご主人様は遠くを歩いていて。たまにちらりと僕を見ます。
そして優しく、悲しそうに笑います。
ついてきてなの?
困った、懐かれたなの?
僕は どうしたらいい
?
餌を。
愛を。
野良猫が愛されるなんて、ないのかな。
話題:電話
風呂上がり。
好きな音楽をかけ、
ベットに横になる。
ふぅ、と息を吐いて見つめる携帯画面。
そこには何度もかけようと思って止めた番号が浮かぶ。
世界で一番愛おしい
11桁の数字たち。
- きっと出ないし。
迷惑だろうし。
考えるのはそんなことばかり。
結局今日もかけられず
そのまま眠りにつくのだろう。