※アシスタント経験を少し積んできて、ちょっと思ったことをツラツラと並べてみました。
●漫画家になりたくて、アシスタントもやってみたいと思っている方
●アシスタントってどんなお仕事なんだろ?って気になる方
以外の方はおそらくあくびが出ちゃうお話なので、ご遠慮頂きたく思います。
この話は飽く迄もわたくし神楽の個人的な経験談ですので、必ずしもそうだとは限りません。
ですが、何か皆様のお役に立てたらと思います。
また今月もアシスタントに呼ばれ、二日前から行ってます。
アナログ作業の方です。
私は、元々絵が粗っぽい人間で、それが女の子らしさをなくして、「まるでおじさんが描いたような漫画だね」とある意味褒めて頂いていました。
しかし、担任の先生や、編集の方々からは、この絵の粗さだったらアシスタントには向いていない。おそらく採用されない。
と言われ続けていました。
ですので、今こうしてアシスタントが出来ている事は奇跡、、、と言いたいところですが、それは神楽も当然努力してここまでこれました。
でも、それでもまだまだ指摘を受けます。
ずばり、アシスタントに必要な初めのスキルは
●丁寧に描けるか
これが一番大事です。確かに締切に間に合わせるよう、漫画家さんのスケジュールに合わせるように手を早く動かすことも大事ですが、何よりこれが一番です。
単純に、線を綺麗に整える。ってだけじゃないです。パースや、線の強弱、更にはその漫画家さんのテイストにしないといけません。
なので、アシスタントに入りたい!またはアシスタントで修行したい!と考えている方は、まず丁寧に描くことを心がけてくださいませ。
アシスタントが人物を描く事はほとんどありません。それなりに実力があり、かつ漫画家さんに信頼されてる方ならあるかもしれませんが、はじめは誰しも背景や集中線だったりします。
また、背景でパースがおかしい?と思った事はすぐに漫画家さんに聞くようにします。的確なアドバイスを頂けるので絶対忘れないように手に焼き付けましょう。(手に!←)
あと勝手にペン入れしちゃダメです。絶対確認とってください。普通にお仕事といっしょです。勝手になんかしちゃだめ。
定規をちゃんと使いましょう。ペンの強弱、つけれるようにしましょう。
これが課題になってきます。でも、きっと漫画家志望さんならここらへんはずっとついてくる課題でもあるの思いますので、
自分がアシスタント雇うようになったら、という基準で捉えていただいたらと思います(^_^;
その次ですが、私はアナログ作業、デジタル作業の漫画家さんを行き来してます。
そこで次に大事なことは
●アナログ作業、デジタル作業どちらも出来ること
これは今の時代とても重宝されますよ。
私はトーン作業だけデジタルなのですが、それだけでアシスタントに入れさせてもらえたので、デジタル作業はかなり重宝されます。
ただ、トーン作業しか出来ませんのでほんとにトーンを貼るしかできませんw
デジタルで絵も描けるよ!って人は更に重宝されます。
アナログしか出来ない、、、って方は、少しだけでもデジタルやってみるという考えになるだけでも変われると思います。
私も根っからのアナログ派で、デジタルでトーンなんか貼れるかい!って思っていましたが、今ではデジタルさまさまです。トーン代かからないし、アシスタントにも入れさせてもらえたし、、、ありがたやありがたや。。。
ノーパソ台はかかりましたけど。
トーンももしかしたら販売停止になるのでは?っと世間がざわざわしているご時世ですので、デジタルに移行する漫画家さんはかなり多いようです。
トーンが貼れるだけでもいいんです。是非、デジタルスキルも持っていた方がいいと思います。
また逆に、アナログで絵を描いてデジタルでトーン作業するという漫画家さんもいらっしゃいますので、何が何でもアナログ技術はいります。
アナログも勿論出来る人がいいですね。
長くなりました。最後になりますが、やはり大事なこと。それは
●手を早く!丁寧かつ迅速に!
巧遅という言葉がありますが、拙速とおなじです。どれだけ上手くても、手が遅すぎたら話になりません。漫画家さんには締切があります。
なので、必ずしゃっしゃかと手を動かしてください。
今日は何時までにここの背景終わらせる!っと目標立てて、自分の原稿をやったり、漫画家さんの背景やったりすると効率よく出来たりします。
しかし、だからって手を抜いてはいけません。ここのパースは、、、ええい!もうこんなとこまでとってたらラチあかねぇよ!じゃ、絶対だめです。
自分が漫画家さんの立場になったらわかるはずです。手を抜いて描かれるのは裏切られた感じがして嫌ですもんね(´・ω・`)私は嫌だ、、、
なので、必ず丁寧に描きます。でも、手が遅くなるのはだめ。
しかし止むおえず、複雑な背景とかで時間を食っちゃう場合もあります。
その時は他のシーンで挽回しましょう。予定より早く描けば結果オーライです。
やっぱり少し時間を掛けてでも、丁寧に背景を描いていたら、漫画家さんからお褒めの言葉を頂けるので、それが一番嬉しいです。
完成した背景が雑誌に載ると思っただけでワクワクします!
おそらく来月に私が描いた背景が雑誌に載ります!ワクワクですw楽しみですw
そんな楽しいことがあるのもアシスタントのいいところです。
達成感がすごいと思います。何より漫画家さんの裏話とか聞けて、ほんと退屈しません。
でもやっぱり、力量不足だなぁっと感じたり、自分のネームに身が入らなかったりします。
なので、辛いこともたくさんあります。それでも、たくさん修行したい!と熱意がある方は、きっと自分の原稿でその成果が発揮できるはずです!
私は、アシスタントに行ってから、早く原稿が描きたくてウズウズしてます。習った背景の描き方でかきたいよー!っと思っています。
さてさて、、、こんなところでしょうか?
やっぱり漫画に大事なことは、漫画家さんに聞いてみるのが一番です。そして間近で見てみるのが一番です。
百聞は一見にしかず。です。
修行をしながらお金も貰えるので、本当に効率のいいお仕事だと思います。
ただ、バイトだからと手を抜いたら絶対だめです。
相手は売れる漫画を描いている漫画家さんです。自分の痴態を世に晒すことになりますので、必ず責任感ある行動を。
そしてここまで、アシスタントのこととして申し上げてきましたが、
実はどのお仕事にも関係してきますよね。
丁寧に、かつ迅速に、容量良く。
それがどんなお仕事にも大事です。アシスタントだけじゃないです。
どうか、漫画家志望の皆さん。これからアシスタントになりたい、という方
アシスタントさんを雇って漫画家になりたい!って方は
ちゃんとそう思える人間を見分けていけるようにしましょう。。。
そういう私も結構いい加減な性格なので、アシスタントをやっているおかげで順調にネームをかけれるようになりました。
そんなわけで、神楽の個人的なアシスタント心得でした。
アシスタント不採用になっても、恨み辛みはなしです。逆に、その漫画家さんの描かれる漫画を読んで、背景とかを模写してみるのがいいかもしれません。
あ、それと
アシスタント希望の方。今からでも遅くありませんので、B四判丸々に、背景を描いておくといいと思います。
そして、持ち込みなど行った際に、それのコピーを編集さんにわたして、
今アシスタント希望中です!と売り込んでおいた方がいいです。
すぐには決まらないことが多々なので、今のうちから準備しておくのは手です。
神楽めは、こっちに引っ越して来る前の広島でチマチマ描き始め、引越してからもチマチマ描いてました。
そのたった1枚の背景トレス絵が、今のアナログ漫画家さんのところに渡り、こうしてお仕事をさせてもらえるようになりました。
五月にお仕事採用されましたので、だいぶ早いペースだと思います。
これはもう運です。神楽は運でここまで来てます!(今年の運を使い果たしてしまった気がしてならないんです!ガクブル)
そんなわけで(さっきも言ったな)、、、長くなりました。
ではではアシスタント希望の皆様。これからも頑張ってくださいませ!
ではではー!
ありがとうございました!