どこかにないかな
置いてきたつもりはないから
どこかにあるかな
探してるときに見つからない
特別な子には笑って手を振って
曖昧な僕にはどうでもよさげで
すきじゃないのに 気になる
ふざけあうにはいつも隣にいて
求めるには遠すぎて らしくない
少しずつ 揺らぐお伽話
汚れるのは明日ではない
汚れたのが昨日だっただけで
たまには休憩が必要なようだ
夕日が赤くなるその時
僕の頬も熟れたらいいのに
頭のてっぺんから足の爪先まで
電流が流れて 動けない
雲のような手の平を見つめて
僕に羽が生えたらいいのに
進むことしかできない旅だから
君の後ろ姿を思い出すよ
背伸びをしては小さくなって
空までも窮屈に見えてきた
いやじゃないのに 気になる
ひとつだけ地味な宝石箱と
多くの災いが溢れる篭の中
それは悲劇と呼ばれるそうだ
土に帰れるものがあるなら
一から変えれられる途がある
傷痕は治っては甦る
夕日が手に入るその時
僕の心も売れたらいいのに
もう一人の自分が話すには
世界で一番は自分じゃない
漆黒の幸福者を見つけて
僕にも訪れたらいいのに
戻ることを許されない旅だから
君と並んで歩いていくよ
横取りした明日が離す
すれ違う 時間が経っただけで
嘘が急増する世界になる
一口かじれば遠退く
これが最期なのだろうか
すきの反対が必要なようだ
夕日が落ちていくその時
僕の頬も濡れたらいいのに
頭のてっぺんから足の爪先まで
静寂が流れて 動けない
空のように命を見つめて
僕の害が消えたらいいのに
進むことしかできない旅だから
君の笑う姿を思い出すよ
夕日が赤くあるその限り
僕は微笑み「目覚めたらいい」
おでことおでこがくっついて
もうあなたなしでは動けない
水のような瞳を見つめて
君と出会えたからいい日になったから 覚えていてね 二度と帰れない旅だから
立ち止まらないよ 振り返ったりしないよ うつむかないよ 泣かないよ
特別な子には笑って手を揚げて
曖昧な僕にはどうにもしないで
それは年中無休のお話
春も夏も冬も 気になる
秋じゃなくても 木になる
今日も二人並んで歩く帰り道
赤く染まる君を背景に
影と共に水平線に吸い込まれる
落とし物は りんご
探し者は 君と僕
話題:詩