囚われの 島



ここは 島


遠くに監視人がうっすら見える



客船が沈没してから

救助されたと思ったら


今度は 囚われの身に


彼らの目的はわからない


日に一度 明け方に

食べ物を運んでくるだけ



あとは監視している

食べ物の心配はないが

やはり 監視は身にこたえる



新しい救助者を待っている



 遠くの水平線を


目を凝らして


 見つめる 日々





ヘルパーさん


月に二度 短時間 ヘルパーさんに入ってもらっている


鬱で掃除が行き届かないから


それでもヘルパーさんに入ってもらうのは罪悪感で、いつも勇気がいる


今 来ている人は余計なことを少しも言わない良い人であるが、同じくその日にはそわそわしてしまう

ヘルパーさんの方は淡々と掃除をこなして帰るだけなのだがね

ヘルパーさんは明るく美人でもある




最後の洗濯



いよいよ入院が明後日に近づいた


天気は思わしくないが洗濯物を溜めておくのがいやなので

最後の洗濯を決行する

2週間ばかり、大げさなようだが、病院生活は非日常である

武者震いするような気持ちだ


といって手術もしないし

インスリンの前段階の注射を導入するための入院である


先生はビクトーザと似た注射、とのことだった


洗濯物が乾いてほしい




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