黒い猫は黒猫

嫌うのだ。

喉の下で絡み付く痰のような。
その嫌悪感を吐き出さなければ私は風邪が治らないんだろう。

吐き出すか、消化するか。

体調不良が輪をかけてるんだろう。

その実、私は彼女らをあまり好いてはいないのだと思う。
気持ち悪いとさえ思ってる。

でも気持ち悪くない他人なんていないし、自分以外の人物は本来的に理解できないし気持ち悪いのだと思う。

馴れ合ってたいんだよ。だるいから。
なあなあでだらだらした人間関係がいいんだよ。
緊張感とか仕事以外でいらないよ。


他者を好く理由に、見た目の美しさの他に要因があるとしたら、同じ空間にいて気持ちいいか否かだろ。
気持ち良くなきゃ一緒にいる時間は無駄だと思う。
わざわざ休日を割く必要はない。

嫌だな。
なんだかとても無駄な日を過ごした気分だ。


ただ、一緒にいて気持ち良くなれない私にも今日を無駄にした要因がある。
なんか、とても具合が悪くて。
体もそうだけど、精神的にも。

気持ち悪くてトイレに逃げていっそ吐こうかと思ったけど。
吐けもしなくて咳と涙ばかり出やがる。

元々体の具合は悪かったけど、何がそんなにぐちゃぐちゃになるくらい嫌だったのかわからない。
でもとにかく席に戻りたくなくて、わけがわからなくて、どんな顔して席に戻ればいいかもわからなくて、帰りたかった。
呼び出したのは私だから帰るわけにもいかなくて。
とりあえず胃の調子が悪いということにして席に戻った。
確かに胃はずっとむかむかしてたから。


精神的に具合が悪いことを言うのは、許せないし甘えだと思うから当然言わないんだけど。
体の具合が悪いと言うのも本当は嫌で。
具合悪いなら来るなよって思うから。

でももう10分くらいトイレに引きこもってたし、目も泣いたあとみたいになってしまったし。
これはどちらかは言わねばなるまいと。
だとしたら体の不調を訴えるしかない。

その後は結局気を遣わせてしまって、帰ればよかったな。


なんも楽しくない。