黒い猫は黒猫

色恋沙汰に興味を持てないのは、自分が大好きすぎること以外に性別アレルギーがあることを思い出した。

あれよね、やっぱり気持ち悪いもんは気持ち悪いよね。
面倒な子は面倒だし。

人の事情はなんだっていいけと。
気とか使わせないでほしい。


彼氏いないのかだのどうこう言ってくる奴がたまにいるけど。
お付き合いとやらをしてみて向いてないと思って、欲しいと思った人間が彼女以降いないのだから仕方ないよねって。

あの人が欲しかったのだって、極めて利己的な理由だしな。
そういう奴らが好むような愛だの恋だのはたぶんなかった。

女もいけるってむやみに知られるのも微妙だから、詳しい話はわざわざしないけど。
だからわかってくれとも言わないし。
押しつけるなとだけしか言わない。


別に女もいけるっていうか、あんまり他人の性別に関心がないとか他人の性別を考えることが苦手といった方がしっくりくるんだけど。
そういうのが絡んでくると自分も相手も性別やら役割やら意識せざるを得ないというか。

なあなあが楽じゃん人間関係。
特に期待もせずだらだら楽しく一緒の暇をつぶせたらそれでいーじゃんね。




高校の同級生と飲んできた。
楽しかったー。
なんかよくわからないけど、ずっと私はへらへら笑ってた。

楽なんだよな、あいつら。
高校出てからだいぶ会ってなかったりするけど。
なんかあっても放っといてくれるから。
さらっとした距離感で楽。

皆で力を合わせて何かするとか基本的に苦手だし。
やろうと思えばできるけど、やろうとしないというか、やる必要がないというか。

高校の頃からそう。
休み時間にわざわざ集まらない。
「寝てるんだ。じゃあ起こさなくていいか」
「機嫌悪いみたい。じゃあ放っておこう」
「どっか行くんだ。いってらっしゃい」
みたいな。

トイレも一緒、みたいな女子の人間関係でなくて、各々勝手にしてたし。
わざわざ何か報告するみたいな風潮もないし。
喋りたい奴が喋りたいときに喋って、それを聞いてたり聞いてなかったりする適当な感じは本当に居心地がいい。

たとえば今日、彼氏と別れたって話が出たけど。
こっちとしてはそもそも彼氏がいたこと自体今初めて知ったけど、みたいな。
1人は知ってたらしく適当に反応してたけど、私を含め他の奴は特に聞きもせず。
だって事情全く知らねぇもん。

それが許されるのが楽。
興味ないことに興味ないと言える風土。ちょー楽。



なんだか話が冒頭に戻るようだけど。
そういえば今日
「サイカは今自分以外興味ないけど、そういう人が現われたら性格も丸くなってその人を大事にしそうだし、逆に今それなりに大事にしてるうちらみたいな友人をないがしろにしそう」
と言われた。

なんかそれよく言われる。
母親にも言われた。
どう見えてんだろう。
そうなるほど夢中になりそうだってか。
確かにオタ気質だから興味あるものに関しては熱しやすいけど。
でも一途であることが向いてないから学芸員を諦めたクチだからな。
友人でさえマイブームがある有様だし。

たとえばそういう人が現われて丸くなるとするなら知り合いを総じて大事にするというふうには思わないのかと反論したら、微妙な反応を返された。
なんだその反応。

でも書きながら思い出したけど、彼女いたときは丸くなったねって言われたし、別れたあとには丸くなったと思ったのに…とか言われたな。

ていうかどんだけとんがってるの私。
今日の序盤に「高校のときに比べて皆丸くなったよね」って話から入ったのに。
「サイカとかだいぶ丸くなったよね」
とまで言われたのに。
まだ丸くなる余地があるらしい。
確かに穏やかな性格ではないけども。