全14巻+ジャンプSQ2017年5月号番外編。

独特な絵柄で敬遠されている方は、まず1巻を読んでみてください。生徒会選挙漫画です。やってる本人達は命がけ、真剣そのものだけど、端から見るとシュールギャグ、ホモじゃないけどどこかホモ臭が漂う、そんな不思議な学園政権闘争コメディ漫画です。

主人公が生徒会長になる為に、様々な知略・謀略を駆使し、ライバルを蹴落として……いければいいな、な物語です。主人公が頑張る姿に思わずエールを送りたくなります。



主人公帝一の通う高校の生徒会長になる=未来のエリート官僚という構図ができている。帝一の父は、主人公のライバル菊馬の父に生徒会選挙で敗れ、部下としてこき使われるという惨めな人生を送っていた。将来総理大臣になるという夢の為、帝一は是が非でも生徒会長になると相棒の光明に誓う。

帝一は1巻時点で1年生。生徒会長候補になる為にまずクラスのルーム長に選ばれる必要がある。ルーム長になるには学校への多額の寄付金が必要不可欠。父の協力の元、見事ルーム長に選ばれる。
 
1学年に6クラスあるので帝一には5人のライバル候補がいる。2年生の生徒会長候補の中から、生徒会長になる先輩を見極め、その先輩に気に入られなければならない。帝一の選択やいかに!?というのが1〜7巻の内容。

帝一の世代の生徒会選挙戦。新1年生のルーム長6人をいかに味方につけ、票を集めるかが勝利の鍵となるが、どいつもこいつも一癖も二癖もある変わり者ばかり。帝一は無事に生徒会長になる事はできるのか!?というのが8〜14巻の内容。





2017年4月に映画化される記念に、ジャンプSQ5月号に番外編が掲載されています。最終回後のストーリーです。帝一の後輩世代の選挙戦の話です。もちろん帝一達や懐かしの先輩方も登場します。(映画ノベライズ版にも載っています)



↓カオス過ぎる人物紹介↓

<主人公1年時・1〜7巻>

ルーム長と副ルーム長、各委員長、各クラブ長による、役員投票制。それゆえに不正・謀略が当たり前のように行われている。目当ての先輩を生徒会長にする為に働き、恩を売らなければ次期会長候補の3人の中に入れないのだ。



赤場帝一…目当ての先輩に尽くしたり、ライバル候補の先輩の不正を暴いたり妨害したり。生徒会長になる為ならプライドをかなぐり捨てる。野心家で策略家だが落ち込みやすく豆腐メンタル。だけど何故だか応援したくなる。

白鳥美々子…1巻時点では帝一の彼女。帝一と菊馬と根津と同じ小学校。会っても選挙の話しかしない帝一に辟易してる。大鷹にも惹かれている。作中メインキャラ4人に告白される。

榊原光明…帝一が副ルーム長に任命した頼れる相棒で唯一無二の親友。見た目も中身も乙女ちっくなふわふわちゃんだが、得意の発明で帝一を助ける。菊馬にもその有能ぶりを認められるほど。

東郷菊馬…帝一の腐れ縁でライバル。父親同士もライバルである。帝一よりもタチの悪い戦略で、帝一を何度も窮地に陥れる。でも1番帝一と根本が似ているのかもしれない。美々子が好き。

根津二四三…菊馬の親友。忍者かと思うほどの諜報能力を持つ。菊馬と一緒に悪事を重ねる。

大鷹弾…外部生。帝一の友人かつライバル。家は貧乏、文武両道、空気も読め、人間の器も大きく人望もある。主人公よりも主人公らしい。本人は選挙戦に興味ないが周囲の期待は大きく特例でルーム長に。帝一の彼女と知りながらも美々子に惹かれていく。

氷室ローランド…次期会長にもっとも近い先輩。ハーフな美形でカリスマ性に溢れる。現生徒会長も一目を置いている。中学時代は親友駒と共に喧嘩に明け暮れていた。

駒光彦…氷室に付き従う頼れる右腕。選挙戦の鍵を握る男。彼と氷室の過去話は是非青春ア〇ーゴをBGMにしながら読んでほしい。

草壁先輩…氷室先輩のライバル候補。一見すると良い人だが果たして!?

本田章太…次期会長有力候補だったが、とある事件で現会長に見放されてしまった。巻き返しはあるのか!?

森園億人…現会長の幼なじみで次期会長有力候補。大鷹と親しくなる。生徒会長の座に興味はないが負けず嫌い。普段は大人しいが怒らせると一番怖いのは多分この人。



<主人公2年時・8〜14巻>

選挙の制度が変わって、生徒全員参加の投票制となるかもしれない大ピンチに。帝一と菊馬は、1年の票を集める為に1年の人気者のルーム長を味方につけようとするが、逆に振り回されるのだった。大鷹は世論調査では大本命だが…!?



帝一…後輩6人全員に拒絶され、菊間達に妨害工作をされ、絶対唯一の味方光明がまさかの…等々。とにかく不運続きで何度も荒れて絶望しては立ち直る、そんな起き上がりこぼしのような主人公。無事生徒会長になり将来は総理大臣になる事ができるのか!?

菊馬…熱狂的な信者を持つ蒜山を早々に味方につけるが、逆にいいように利用されている。しかし票数をどんどん伸ばし、帝一を追い詰めていく。帝一を陥れる事に執念を燃やす。

大鷹…1年最大派閥の裕次郎に慕われ、初回の世論調査も1位と順風満帆。しかしこの後様々な試練が彼に襲いかかる。

久我信士…不良のリーダーな後輩。不良といっても成績優秀で人助けなどをして地域の住民に慕われている。氷室に憧れている。菊馬にあることないこと吹き込まれ、帝一と大鷹に敵対心を持つ。蒜山と裕次郎に良い感情を持っていない。

夢島玲…昔の女性アイドルのような髪型の後輩。校内に数多くの親衛隊のファンを持つ。帝一のファーストキスを奪った男の娘。帝一を試すような言動や行動をする。久我の事が大嫌い。

成田瑠流可…ルルカ・シュミットと名乗る奇抜なファッションの後輩。学校を自由な校風に変えたい。相棒のミッチェル(光家)と共に美と可愛いものをこよなく愛する。光明は好みだが帝一は違うらしい。玲とはお互いにそりが合わない。

野々宮裕次郎…現総理の息子で人気俳優。成績トップの優等生の後輩。1年の最大派閥で大鷹とは前から知り合い。大鷹を慕う一方で激しいコンプレックスを持っている。正義感が強いがたまに黒い一面が出る。彼の二面性が今後の選挙戦に影響を及ぼす!?

高天原蒜山…天照霊波救世教の教祖の息子。内外に熱心な信者が存在する。菊馬を利用し教団を大きくしようと目論むちょっと危険臭のする後輩。昔は凶暴な性格だったようだ。

羽入慎之助…天才棋士。プロ棋士にはならず、森園を追って高校に進学してきた後輩。選挙戦を冷静かつ客観的に見ることができる。誰の下につくか慎重に見極めている。



<番外編(主人公3年時・JSQ5月号)>

会長は立候補制になる。それに伴い寄付金の多さによるルーム長就任という悪習がなくなり、生徒会長候補が乱立する。そんな中会長最有力候補の久我が突然辞退する。まさかの成田政権誕生か…と思いきやダークホース永福が突然票を伸ばすという波乱が起こる。



現生徒会…帝一・光明・大鷹・菊馬・根津が生徒会役員。上手いこと運営しているが、メンバーがメンバーなだけに一枚岩ではないようだ。後輩の選挙戦に介入する。

久我…次期会長最有力候補だったが突然辞退する。

玲…同じく辞退する。可愛さ健在。

ルルカ…久我が辞退したため有力候補になる。会長になったら生徒の服装を自由にできるようにしたい。

裕次郎…昨年の事件のせいで会長になるのは難しい。ルルカがなるくらいなら久我がなる方がいいと考えている。

蒜山…学校を退学し山に篭り悟りを開いた。帝一に諭され一時的に俗世に舞い戻る。

永福吉祥…ダークホース。天照霊波救世教の熱狂的な信者で蒜山なき後のルーム長。今の教団の現状を憂い立候補する。

羽入…退学しプロ棋士になる。森園とは未だに親交がある。悩む大鷹へアドバイスをする。

その他…懐かしの先輩が多数出ます。



以上。気になった方は是非ご一読を。




【映画版について】

帝一の國の実写映画を観に行きました。

内容的には原作の前半半分+後半ちょこっと。
原作にほぼ忠実で、オリジナルな部分もこのキャラクターならやりそうって感じで自然でした。彼女との関係もスッキリしてて良かった(原作での選挙と恋愛を絡めた展開にモヤモヤしてた)。今までの漫画実写化で1番好きかもしれません。DVD化したらもう1回観たい映画です。



【舞台版について】

映画版には新一年生は出ていないので、新一年生が好きな人は是非、学蘭歌劇帝一の國を観てください。

1章は1〜4巻
2章前半は5〜7巻、後半は8〜9巻
3章は10〜14巻までの内容です。

新一年生は2章後半から出てきますが、役者の方は前半も出ています。ちなみに氷室とミッチェル、駒とルルカ、本田と蒜山は同じ役者の方です。

私的には2,3章が話のテンポも曲も良かったと思います。



【願望(見なくていい)】

アニメ化アニメ化アニメ化…。
映画のついでにアニメ化してくれないかな〜。

久我玲と氷駒とヒルユウと将棋組とルルミチェと、その他雑多で個性的なモブが観たいよ。

帝光は当たり前にある空気みたいなもの。菊馬と二四三もね。デートに光明同伴で光明の行きたい場所へ行き、彼女と別れた時よりも光明を失った時の方がはるかに絶望した(自殺未遂)。そして一生離さない宣言。誰がなんと言おうとヒロインは光明だにゃん。

久我玲と氷駒で満たされたい。まあ、公式が最大手なんだけど。公式が全力でぶっ込んでくるんだ。萌えるっきゃない。

久我玲(両方チビ可愛い)と氷駒(両方美形細マッチョ)の共通点は、

中学時代は凄く仲がいい→とある事情で絶交状態に→高校で以前より信頼しあう仲になる

という部分。久我玲は甘酸っぱい初恋を拗らせた少女漫画風味で、氷駒は倦怠期を通り越した熟年夫婦の域に達している感じ。うん、わからん。

他の各キャラ・カプは長くなる&ネタバレになるので割愛。また別の記事で。