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歓びの娘

1週間もご無沙汰でした。
色々ありました。
面倒くさいことも、そうじゃない楽しいことも……でも最後に面倒くさいことがあったので気分はあまり良くありません(笑)


歓びの娘〜鑑定医シャルル〜
という本を読みました。藤本ひとみさん著で、私この人の作品好きなんです。私はこの人の描く娼婦が好きなんです。

娼婦って言うと、なんだか虐げられてきたとかあんまり良いイメージは無いかと思うんですが、私は好きです。

だからこの人の作品を選ぶときは、娼婦が主人公だったりまたはそれに準ずるものだったりするものから読んでいます。

娼婦は決して弱くなんか無くて、涙を誘うようでも無くて、そこら辺の町女よりも強かったのです。その時代時代を諦めずに生きた、生き抜いた女たちだと思うんです。

だから、好きです。
強い女の人は好き。
だからアリカ様のことも好き。
私も強くなりたい。

黒蜥蜴

江戸川乱歩の推理小説『黒蜥蜴』を読みました。三島由紀夫さんが舞台で黒蜥蜴の脚本を書いたものの一節を前に何処かで見て、その一節に惚れてからずっと読みたいなと思っていたんです。

江戸川乱歩は他にも読んだことはあるんですが、読んだ後の興奮もあるせいか今はこの黒蜥蜴が一番!って思ってしまいます。

黒蜥蜴というこの女賊。なんというかカッコイイ!!物語が黒蜥蜴サイドから書かれているせいで、捕まって欲しくない、明智に負けて欲しいとまで思ってしまうわ。狂気めいた処はあるけれど、そこも美しいとまで感じてしまう。

この小説に出てくる黒蜥蜴の下僕(笑)潤ちゃんのように黒蜥蜴に魅入って彼女にすがってしまいそうです。彼女の為ならなんでも出来る!みたいな。実際に黒蜥蜴の為に働いてしまっている男たちは小説にも沢山出てきますし。

でも、なんと言っても面白いのは黒蜥蜴と明智のゲームです!!明智にしたら捕まえられるか逃すか、黒蜥蜴にしたら逃れられるか捕まるか。黒蜥蜴はちっとも捕まるなんて思っていなかったみたいだけど(笑)

騙し騙され、そして明智の変装や黒蜥蜴の変装。変装と言っても二重面相みたいに非現実的ではなくて本当に出来そうな変装だからリアルな感じがする。それに黒蜥蜴の大胆なトリックが面白い。

あとは黒蜥蜴の明智への、恋。

ここを三島は重点的に見たらしい。すっごく惹かれるのね、この2人!!黒蜥蜴は最後、毒を飲んで死んでしまうんだけど今際のときに口付けを交わす(実際は額にキスだけど、交わすって表現したい)ところがなんかもう!!

涙溢れるって訳じゃないんだけどね、大人の恋って感じです!!
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