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【僕と先輩】ハロウィンネタ

日付ギリッギリのハロウィンネタ。
『僕と先輩』の明日葉・櫂斗の小話です。






『Give me trick』



「後輩君。トリックオアトリート」
「……」
いつもの教室に入って開口一番。先輩は満面の笑みで僕に告げた。

そういえば今日はハロウィンだった、お菓子持ってないなどうしよう…なんて事はない。僕は今日という日をしっかりと覚えていた。
準備は抜かりない。

持って来ていた苺味のキャンディを平然と渡す。と、それまでキラキラしていた先輩の瞳がすうっと細められ。

「ちっ。覚えていたか」

先輩は本気で悔しそうに言うと、僕に興味を失ったのか背を向けてどっかりと座り直した。

「…そりゃあ、一週間前から普段以上にご機嫌でしたから。先輩が楽しみにしそうな事を想像すれば理由は明白ですよ」
いつも以上ににやにや僕を見つめたり、絵を描いている僕を盗み見ながら鼻歌したり、僕に関する何かがあるのだろうと想像がついた。
ハロウィンなんてお祭り事、僕自身にはそんなに親しみはないのだけれど。先輩なら楽しみにしそうだし。

案の定、先輩は今日という日を待ち望んでいたのだろう。あえなく目論見が打ち砕かれて拗ねたのか、こっちを振り返る素振りも見せない。


「…先輩」
このままだと非常に居辛いので、とりあえず呼んでみる。すると僅かな間の後に、先輩から反応が返ってきた。
「……私は今日を楽しみにしてたんだぞ。一年に一度しかない、せっかくの日なのだからな…。だというのに君という奴は…少しは乗ってくれてもいいだろう」
いつになく落ち込んだ様子で呟く先輩にちょっと調子が狂う。
でも乗ったら乗ったで今度は僕の身に危険が及びそうなんだけど、それに関しては保証してくれるんだろうか…。


――…仕方ないな。

僕は心の中で溜め息をひとつ。そして先輩にそれを告げた。


「トリックオアトリートです。先輩」

ぴくりと先輩が反応を示し、次いで振り返る。その表情は…とても嬉しそうな笑顔だった。悪戯っ子めいた笑み……悪戯?

……なんか…嫌な予感が……。


内心、やっぱり言わなきゃ良かったと後悔する僕を尻目に、先輩はとぼけた声で呟く。

「ふむ。持ってないな」
「…は…?」
「これはこれはドジを踏んだようだ。『うっかり』お菓子を持ってくるのを忘れてしまったよ」

うっかり、をわざとらしく強調する先輩の真意は明らかだ。絶対うっかりじゃないっ、わざと持って来なかったんだ…!

「じゃっ、じゃあ、僕が渡したキャンディあるでしょう。それを下さい」
「イ、ヤ、だ。一回君がくれたものを返品などするものか。

…さて、そんな訳で私は君にお菓子を渡せないのだが」

にんまりといやらしく顔を歪める先輩は、輝いていた。…色んな意味で。



「君は私に、どんなイタズラをしてくれるのかな?」


――…ああ、僕は先輩の罠にまんまと嵌ってしまったらしい。

やっぱりこの人には色んな意味でかなわない。
僕は一年に一回のハロウィンで、今一度思い知らされた。



…どうしよう、悪戯。




end.


櫂斗の明日葉への悪戯はご想像にお任せします(ぁ
後管理人は英語ほんと駄目なんで、タイトルの文法が(ry)とか有ったとしても生暖かくスルーしてやって下さい(>Σ<)

気まぐれキャラ語り≪ロック≫


何となくキャラ語り。
何人書くかわかりませんが(気まぐれで書くので)、一回目はロックで。



▽性格

周囲の魔術師達に、ギルドマスターの養子だからって妬まれたり、養子の癖に魔術師の素質ねーじゃんって陰口言われたりしたせいで気弱。
最近(現在更新分の四節あたり)は少しネガティブさが改善されたようですが、エリィやシングとの事やらでまたネガティブモード発動しそう。

魔術の才に恵まれない事(カヤナやロウラのような一般人に比べればマシですが、魔術師としては平均以下)、また自分の本当の親について『なんで自分を捨てたのか』と常に悩んでいます。
コンプレックスの塊と言ってもいいかもしれません。

その為、自分に普通に接してくれる人にはすぐに心を許しちゃいます。+お人好しなので騙されやすいです。



▽ロック的な人間関係

・エリィ

自分と似た境遇(親がいない、ひとりぼっち)だった為に保護した子。本人も無意識の内に彼女に同情しています。
自分より幼いし女の子だから、とにかく守ってあげないと!と彼女に対してはお兄ちゃんのように接しているようです。
けれどその一方で、シング達とは違う方面で彼女に助けられたりする面も多々あり、色々な意味で特別視しているかも?

彼女との関係は、色々な意味でまだこれからという感じです。


・シング

親友…と本人は称していますが、実際その関係は兄弟的なものに近いです。ロックはシングを兄のように見ていますし、シングはロックを弟のように見ています(ロックに自覚はない)。
初めて出来た友達であり、一番長い付き合いです。それ故にお互いの性格をよく理解しています。

しかし、それ+上記の性格からか、彼の言う事は無条件に信頼しがちです。完全にイエスマンになってしまいます。
他愛のない会話ならまあまあ普通の友人関係ですが、任務やら他の人間関係やらが絡むと…。

とにかく盲目的とまで言える信頼です。本人は全く気付いていないのが問題かと。


・アリア

仲間の中では一番絡みが少ないですが、信頼しています。
自分にないもの(絶対的な自信、魔術師としての才能)を持っている彼女が羨ましいと思う反面、自分は彼女のようにはなれないなと諦観めいた考えを持っています。

まだ何となく距離があるので、少し苦手意識もあるようです(仲間として距離を縮めたいという気持ちはある)。友人であり、憧れの存在といった感じ。


・セイル

実は仲間の中で、一番対等の友人関係なのが彼です(シングは上記の通り、アリアはまだ距離がある、エリィやリピートは兄妹っぽい)。
ロックはあまり冗談を言わないタイプですが、セイルにはちょくちょく言います。
また彼にはよく天然発言(大体リピート関連)をかましてキレられたり…。
ちょっと前は気難しくて心を開いてくれなかった彼ですが、今はたまに笑ってくれたり冗談に付き合ってくれるのが嬉しいらしいです。

ただ、他人に対して冷たい所は直して欲しいと思っています。せめて同年代近くのギルドメンバー(イメリアとか)には心を開いてもいいんじゃないのかと思っているみたいです。


・リピート

可愛い妹のように見ており、対エリィ程ではないですが多少お兄ちゃん目線。
彼女の元気には癒やされる事が多いのですが、任務の時は色々な意味で危なっかしく、心配のようです。

性別的に自分では出来ないエリィの世話を引き受けてくれ、また真っ先に彼女と友達になってくれた事に非常に感謝しています。


・ヴァルトル

養父さん。ガサツな所があるけれども優しい人だと思い慕っています。
しかし、昔から仕事の関係で養父とは長い時間一緒にいる事が少なかったので、甘えられる時期を逃してしまった感があります。
そのせいか一線引いているというか、悩み事などはあまり相談出来ないようです。親子らしく腹を割って話す事は殆どありません。

でもロックとしては、それは仕方ないかなと思っているようです。
養父はギルドマスターなのだからという理由ともう一つ、結局の所自分とは他人なんだという意識も奥底ではあるみたいです。


・イメリア

誰に対しても優しくて、気遣いも出来るいい子だと思っています。
かなり気弱だけれど、それはそれで親近感を覚えているとか。
異性として意識していないわけではありませんが、今のところ恋愛感情はないようです。

それより彼女に関してはどちらかというと距離を感じており、それは『ロック様』と呼ばれる事が一番の理由です。
勿論、自分が彼女に好意を寄せられている事には全く気付いていません。



おお、思いつくままに書いたら長くなった。

本当はある程度関わりのあるキャラ全員について書きたかったのですが、それをすると後六人は増える(ギルマス三人・リオ・タイガ・ついでにリーブ)ので…要は力尽きました。
これでも最初はイメリアも書かない予定だったんだよ私頑張ったんですよ褒めてください(>Σ<)



…はい。粉う事なき深夜テンションです。反省はしていますが後悔はしていませんだっていつもの事だから。


ぐだぐだなままおわる。

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